「量子井戸」

−2次元電子系の物理とエレクトロニクス−
(原書補訂版)

A.Shik 著  岩渕 修一  訳

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  • 目次


      はじめに
      
      一般的な概念

      2次元電子ガスを持つ構造

      エネルギースペクトルとキャリアーの統計

      2次元系の光学的性質

      2次元系における動的現象

      高磁場下での現象
     
         量子井戸構造での縦方向伝導

      2次元電子系の素子への応用

      原著付録 関連する物理量の数値

      関連図書

      付録 訳者による補遺

    半導体物理の分野で著名なA.Shikの「Quantum Wells:Physics and Electronics of Two−Dimensional Systems」の日本語訳である。原書は、2次元電子系の多様な話題が基礎から応用にわたって実にコンパクトに書かれていることで知られる良書であり、整数・分数量子ホール効果やアンダーソン局在など最近の基礎科学的な話題にもふれながら2次元電子系の面白さ、奥深さを学ぶことができる。但し、原書は量子力学および固体物理学のある程度の知識を前提として書かれており、スマートに記述されてはいるが内容のレベルは低くない。本書では、かなりの数の訳注に加え、必要と思われる量子力学、統計物理学、固体電子論の基礎や原書内容の一部の補足説明を補遺として末尾に加えて、本書のみで閉じた理解が得られるよう配慮されている。従って、基礎となる物理学の知識を学びながら、デバイス物理の分野で研究を始めようとする学生、研究者、技術者にとって格好の入門書である。また、近年盛んに研究されているメゾスコピック現象の研究を目指す者にとっても、研究の舞台背景(電子系の形成方法や応用科学的側面など)を学ぶ上で大いに役立つ1冊である。                     

    ISBN 978-4-8427-0307-7

    定価 (本体2,600円+税)



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