本書は,微視的トライボロジー現象と巨視的トライボロジー現象の境界領域を埋める新しいトライボロジーの解説書である.
特徴
1) 複雑なトライボロジー現象を,マイクロ・ナノスケールからボトムアップ的に探求し,摩擦,潤滑,凝着,摩耗現象の起源を紐解くことによって,巨視的なトライボロジー現象を説明している.
2) 最近,急速に研究が進展しているマイクロ・ナノスケールのトライボロジー現象に関する多方面の研究成果を体系化している.
3) マイクロ・ナノスケールの基礎的な現象を分かりやすく解説するとともに,実用的な有用性を念頭において,研究者・科学者のみならず,現場の技術者にも理解できるように,懇切丁寧に解説されている.
本書の内容のレベル
大学科学技術系の学部の下級生程度の物理化学の基礎知識があれば十分に理解できる.
対象とする読者層
1) 大学において.トライボロジーを最初に学習する科学技術系大学の上級生,およびトライボロジー課程を専攻する大学院生.
2) 微視的または原子的なスケールで,摩擦,潤滑,凝着,摩耗がどのように発生するか,について学びたいと望んでいる学者や科学者.
3) トライボロジー現象がマイクロ・ナノスケールで発生する様子をよく理解することが必須の工学分野で働いている技術者や技術士.
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